若手会

消化器グループ若手会「FLAG」

FLAG代表よりご挨拶

2024年6月より、FLAGの2代目の代表を務めさせていただいております、慶應義塾大学病院の平田賢郎と申します。 FLAGは2018年にWJOG消化器グループの若手実働部隊として創設され、これまで多くの医師主導治験や臨床試験を成功に導いて参りました。国内の若手腫瘍内科医のグループとしては最大の組織で、25歳から44歳までの58名(2024年6月現在)で精力的な活動を続けております。北は北海道から南は九州まで日本全国の若い医師が集まり、若手の中で自由な議論や交流を行っております。また若手臨床統計家の先生も3名所属しており、臨床試験の創出には十分な環境が整っています。

FLAGは「臨床試験を楽しむ」ことを第一の目標としており、「臨床試験を作る楽しさ、ディスカッションする楽しさ」を感じていけるグループを目指しています。興味や好奇心を、これからのエビデンスの構築に繋げていく、そして世界に発信していくことが、FLAGの使命でもあります。もちろんFLAG会員一人一人のパワーアップも重要であり、教育にもFLAGは力を入れています。臨床腫瘍学の発展に興味を持っていらっしゃる方であれば、たとえ初学者であっても、きっと大きな力と全国で切磋琢磨できる仲間を手に入れることができると思います。

これまでFLAGでは、WJOG消化器グループの名を冠した臨床試験だけでなく、高齢者を対象にした大腸がんの観察研究や食道がんに対するFOLFOX療法の観察研究など、FLAG内の有志による多施設共同研究も行っています。このような実際の臨床から私たちが感じるクリニカルクエスチョンを、皆で議論し解決するための研究が行えることもFLAGの魅力です。また、一般病院・がんセンター・大学病院それぞれの得意分野を生かして、仲間とともに議論できるのも幅広い施設が加入するWJOGを母体とした若手会FLAGの魅力と考えています。

コロナも沈静化し、今後は研究について直接顔を合わせて議論をし、その後酒席を供にすることで、ざっくばらんに交流を深める機会も作れると思っております。若手会ですので、参加や議論にあたり遠慮する必要はないのも魅力です。まだまだ腫瘍内科医は少ないため、なかなか地方では議論がしにくい現状もあります。是非我々とともに交流を深め、お互いを高め合う仲間に加わってください。

皆さんのFLAGへのご参加をお待ちしております!

平田 賢郎FLAG代表

平田 賢郎

FLAGとは

FLAGのロゴ

FLAGはWJOG消化器グループの若手会として2018年に発足しました。がんセンターなどの腫瘍専門病院、大学病院、一般病院、企業など、様々なバックグラウンドを持った、概ね45歳以下の医師で構成されております。和気藹々とした雰囲気が特徴で、それぞれが腫瘍医としてのスキルアップを目指し、様々な活動を行っております。

定期勉強会

ASCOやESMOなどの大きな海外学会の後に定期的に開催しています。FLAGメンバーが交代で、注目演題に関するプレゼンテーション、ディスカッションを行い、最新情報に対する知見を深め共有することを目的としております。FLAG会員の所属する病院ではマンパワー不足の病院も多く、なかなか海外学会に参加できない方もおられます。そういった先生方には特に好評な企画となっており、様々な先生方の意見を聞くことによってより一層最新情報を深く理解することが可能です。

臨床研究提案

FLAGでは常に新規臨床研究の提案を募集しています。前向き試験に限らず、後ろ向き解析やTR研究など、これまでにも様々な臨床研究が立案され、FLAGを中心とした多施設臨床試験として実際に行われてきました。FLAG内のメンバーは臨床試験の経験も人によって様々ですが、未経験の先生でも全く問題ありません。解決したいクリニカルクエスチョンを提示していただければ、FLAGメンバーが力を合わせて実際の臨床試験に昇華させる方法をディスカッションを通じて探っていきます。

海外の臨床試験グループとの交流

年に一度、ドイツの臨床試験グループであるAIO(Association of Medical Oncology of the German Cancer Society)の若手会との交流を行っています。それぞれで行っている臨床試験についてのディスカッションや、最新の情報の共有、今後の治療開発についての議論など、とても有意義な交流企画となっています。ここ数年はコロナ禍のためweb開催となっておりましたが、今後はぜひドイツに行って交流してみたいと考えています。

その他

その他、キャリア形成に関する講演会や、リアルワールドデータ勉強会、がん情報サイト「オンコロ」と連携したオンコロジーセミナーなど、様々な企画が定期的に開催されております。また、若手同士の交流を目的として、懇親会なども行われており、全国に志を同じくする仲間を作ることができます。定期的に新規メンバーの募集も行っておりますので、腫瘍学に興味のある先生方はぜひ、新規参加をご検討いただけましたら幸甚です。

所属メンバー

  • Kenro Hirata
    代表

    Kenro Hirata

    平田 賢郎

    慶應義塾大学病院
    消化器内科

    卒業年度 : 2007年

    卒業大学 : 慶應義塾大学

    趣味 : 温泉巡り、スキー

  • Keitaro Shimozaki
    副代表

    Keitaro Shimozaki

    下嵜 啓太郎

    がん研有明病院
    消化器内科

    卒業年度 : 2014年

    卒業大学 : 慶應義塾大学

    趣味 : サッカー観戦

  • NO-IMAGE
    副代表

    Kenji Tsuchihashi

    土橋 賢司

    九州大学病院
    血液・腫瘍・心血管内科

    卒業年度 : 2008年

    卒業大学 : 九州大学

    趣味 : 読書

消化器グループ若手会「FLAG」 Steering Committee

役職氏名施設名 診療科名卒業
年度
卒業
大学
趣味
SC木藤 陽介石川県立中央病院腫瘍内科2008岐阜大学子供と遊ぶこと
SC平野 秀和国立がん研究センター中央病院消化管内科2010北海道大学ランニング、睡眠(どこでも寝られます)
SC小森 梓四国がんセンター消化器内科2009名古屋大学散歩
SC白石 和寛国立がん研究センター中央病院頭頚部・食道内科2014三重大学散歩
SC津軽 開慶應義塾大学病院消化器内科2014慶應義塾大学ゴルフ、漫画

消化器グループ若手会「FLAG」 相談役・アドバイザー

役職氏名施設名診療科名卒業
年度
卒業大学趣味
相談役室 圭愛知県がんセンター薬物療法部1990東北大学
副相談役岡本 渉広島大学病院がん治療センター2002愛媛音楽鑑賞
アドバイザー谷口 浩也愛知県がんセンター薬物療法部2002京都府立医科大学観る将棋、ハイキング
アドバイザー原 浩樹埼玉県立がんセンター消化器内科
アドバイザー牧山 明資岐阜大学医学部附属病院腫瘍外科・がんセンタースポーツ

消化器グループ若手会「FLAG」会員

氏名施設名診療科名卒業
年度
卒業
大学
趣味
第1期緒方 貴次大阪国際がんセンター腫瘍内科2014京都大学料理
第1期菅谷 明徳茨城県立中央病院・茨城県地域がんセンター腫瘍内科2007筑波大観る将(羽生応援)
第1期三谷 誠一郎近畿大学病院腫瘍内科2009奈良県立医科大学ゴルフ
第1期川上 賢太郎恵佑会札幌病院腫瘍内科2006札幌医科大学パン屋巡り フットサル
第1期山本 駿国立がん研究センター中央病院頭頚部・食道内科2014筑波大学アニメ鑑賞、情報発信(M3、ケアネット、Medical Tribune、HOKUTO etc)
第1期高橋 直樹埼玉県立がんセンター消化器内科2015宮崎大学家族旅行、スポーツ観戦など
第1期川上 武志静岡県立静岡がんセンター消化器内科2008北海道大学ゴルフ、美味しいものを食べに行く
第1期高山 歳三大同病院腫瘍内科2011昭和大学料理 早起き
第1期今関 洋国立がん研究センター中央病院頭頚部・食道内科2010筑波大学釣り、インターネット
第1期杉山 圭司名古屋医療センター腫瘍内科2011東海大学そば、旅行
第1期鶴田 展大鶴田クリニック2013久留米大学温泉旅行、アニメ鑑賞
第2期中田 晃暢大阪公立大学医学部附属病院消化器内科2011富山大学スキー
第2期古田 光寛神奈川県立がんセンター消化器内科(消化管)2011京都府立医科大学音楽鑑賞、格闘技観戦
第2期朴 将源関西医科大学附属病院がんセンター2009京都府立医科大学スポーツ観戦
第2期花村 文康九州大学病院別府病院内科2012九州大学映画鑑賞、ドライブ
第2期稲垣 千晶近畿大学病院腫瘍内科2010千葉大学旅行、映画鑑賞
第2期千田 彰彦慶應義塾大学病院消化器内科2016慶應義塾大学マラソン、映画鑑賞
第2期堀江 沙良慶應義塾大学病院消化器内科2016慶應義塾大学サッカー鑑賞、読書
第2期吉弘 知恭JCHO 九州病院血液・腫瘍内科2014九州大学コーヒー
第2期日野 佳織四国がんセンター消化器内科2011愛媛大学買い物、ドライブ
第2期西村 尚東京慈恵会医科大学附属病院消化器・肝臓内科2009音楽鑑賞
第3期児玉 紘幸大阪医科薬科大学病院化学療法センター2013大阪医科大学水泳、旅行
第3期若林 宗弘東邦大学医療センター大森病院消化器内科2016千葉大学海外サッカー観戦、旅行
第3期生駒 龍興関西医科大学附属病院がんセンター・腫瘍内科2018奈良県立医科大学読書
第3期安田 知代関西医科大学附属病院がんセンター2009京都府立医科大学音楽鑑賞、ピアノ演奏
第3期栗岡 勇輔高知大学医学部附属病院腫瘍内科学2016(2017/3)岡山大学温泉、北海道
第3期武田 弘幸聖マリアンナ医科大学病院腫瘍内科2012山形大学読書、料理
第3期鈴木 伸三東京大学医学部附属病院消化器内科2005浜松医科大学コーヒー
第3期永田 祐介聖マリアンナ医科大学病院腫瘍内科2010聖マリアンナ医科大学海外放浪、スキー
第4期石田 典仁慶應義塾大学病院消化器内科2019慶應義塾大学格闘技全般、カラオケ
第4期石塚 保亘愛知県がんセンター薬物療法部2015兵庫医科大学御朱印集め、サウナ
第4期石橋 直弥東京科学大学病院がんゲノム診療科2014広島大学旅行、犬
第4期伊藤 拓未名古屋医療センター腫瘍内科2020金沢大学弓道、ジョギング
第4期稲本 林埼玉県立がんセンター消化器内科2014帝京大学アート建築歩き
第4期上野 翔平九州大学病院血液・腫瘍・心血管内科2016九州大学バスケットボール、旅行
第4期笠原 美沙慶應義塾大学病院消化器内科2019慶應義塾大学音楽鑑賞(オーケストラ、バイオリン)
第4期笠原 佑記東北大学病院腫瘍内科2013東北大学散歩、子育て
第4期加藤 恭子名古屋医療センター腫瘍内科2013愛媛大学テレビを見ること、家族と出かけること
第4期金田 匠海国立精神・神経医療研究センター臨床研究・教育研修部門 情報管理・解析部 生物統計解析室2024東京大学深夜ラジオ
第4期河野 吉泰岡山大学病院消化器内科2007岡山大学ランニング
第4期小山 泰司神戸大学医学部附属病院腫瘍・血液内科
第4期齋藤 弘毅東京医科大学大学院データサイエンス分野
第4期榊田 智喜愛知県がんセンター薬物療法部2012京都府立医科大学サッカー観戦、バスケ観戦
第4期宗 英一郎慶應義塾大学病院消化器内科2018慶應義塾大学剣道 (四段)、スキー
第4期徳毛 健太郎広島大学病院がん化学療法科
第4期馬場 啓介東京大学医科学研究所附属病院腫瘍・総合内科2011東北大学読書,飲食
第4期原田 和治東京医科大学医療データサイエンス分野2021総合研究大学院大学将棋
第4期原田 健太郎東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内科2016東京医科大学散歩、野球観戦
第4期伏木 邦博静岡県立静岡がんセンター消化器内科2013京都府立医科大学スポーツ観戦
第4期由上 博喜大阪医科薬科大学病院化学療法センター(消化器内科)2013大阪医科大学映画鑑賞、コストコで買い物

消化器グループ若手会「FLAG」に参加している方の声

VOICE 私がWJOG消化器グループの若手会への参加を考えたのは、2018年9月、医師5年目の秋のことでした。消化器内科の中での専門を決める上で、当初から臨床腫瘍の道に進みたいとは思っておりましたが、その後どのようなキャリアパスを歩むのか、具体的に考えられておりませんでした。大学に帰室後、はじめて体系的にがん診療に携わるようになり、日常臨床で十分な専門性をもってがん診療に当たることはもちろんのこと, 臨床研究にも携わりたいとの思いや、同じ志の同年代の先生たちと交わる機会がほしいと感じるようになりました。私自身, 対外的に活動することに対して億劫な性格なのですが、上司の先生から「少し背伸びして応募してみるくらいがちょうどよい」と背中を押してもらえたことが、 応募の決め手でした(締め切り当日に応募しました)。
いざ若手会に参加してみると、年齢や境遇が多様な先生方が全国から参加され、若手ならではの臨床疑問や、年配の先生には聞けないようなことまでざっくばらんに議論しつつ、その後は飲み会でプライベートの話も含めてわいわいと飲み明かすという、私が想像していたよりもずっと穏やかな集まりでしたので、馴染むことができました。私は偶然にも提案した臨床研究が若手会の第1号研究(WJOG13219G: BRACELET Study)でした。 国内の著名なオピニオンリーダーの先生方にも(今思えば)温かい目で指導していただき、なんとか多施設共同後方視的観察研究を実行し、論文化(文献1) することができました。 このような機会を与えてもらい、かつ皆が支持的に研究のサポートやアドバイスを考えてくれるのは、WJOGならではだと感じております。次のステップとして、臨床試験を計画実行し、よりよい治療を探求・提供できるように、さらに研鑽を積んでいきたいと思っています。もしWJOG若手会への入会を迷われている先生は、少しだけ背伸びしてみると、きっとうまくいくのではないかと思います。皆様のFLAG、WJOGへの参加を心よりお待ちしております!

文献1. Shimozaki K, et al. WJOG13219G: The Efficacy and Safety of FOLFOXIRI or Doublet plus Anti-VEGF Therapy in Previously Untreated BRAFV600E Mutant Metastatic Colorectal Cancer:A Multi-Institutional Registry-Based Study (BRACELET Study). Clin Colorectal Cancer. 2022 Dec;21(4):339-346.
川崎市立川崎病院
下嵜 啓太郎
VOICE 私は2期生としてFLAGに参加させて頂きました。がん薬物療法はガイドライン通りにいかないことも多く、自分だけの目線では偏った考え方になりがちです。臨床試験の立案には何が現在のがん診療におけるアンメットニーズなのかをしっかりと考え、客観視する必要があります。そのためには、自分と同じくがん薬物療法に携わっている先生との議論が不可欠です。FLAGに入って一番良かったことは、そのような議論をできる先生と知り合いになれたことです。特に自分と同世代、少し上の世代の先生であるからこそ、若手としても積極的に議論に参加することができ、日々とても勉強になっています。FLAGに入って3年、現在では学会に行った時に声をかけて下さる先生も増え、様々な場面で助けて頂いています。がん薬物療法の世界では孤軍奮闘は難しく、FLAGを通じて人と人の繋がりの大切さを実感しています。
国立がん研究センター東病院 消化管内科
松原 裕樹