観察研究WJOG14921B(LUNAR)
不眠症を有する乳癌患者に対するレンボレキサントの効果を検討する前向き観察研究
ホルモン療法を行っている乳がん患者さんで不眠症の症状がある方に対して、
睡眠薬デエビゴを使用して、1ヵ月後の不眠症やQOLの改善、安全性を観察する研究です。
フェーズ | 観察研究 |
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目標症例数 | 70例 |
登録期間 | 2022年9月~2024年8月 |
対象 | ・術後ホルモン療法中で不眠症を合併している患者 (50例) ・転移再発乳癌に対するホルモン療法中で不眠症を合併している患者 (20例) |
外部リンク | UMIN000047718 |
Point
- 尾崎 由記範
がん研究会有明病院
乳腺センター・乳腺内科 - 乳癌に対するホルモン療法中の患者のうち、約5割が不眠症を合併しています。不眠症は疲労、倦怠感、ホットフラッシュ、不安・抑うつなどと関連し、QOLを低下させています。不眠症の適切なマネジメントはQOLや臨床的予後の改善に寄与する可能性があります。また、神経伝達物質であるオレキシンは、不眠やホットフラッシュ、不安・抑うつと関連していることが報告されており、ホルモン療法により誘導される可能性も示唆されています。オレキシン受容体拮抗薬であるレンボレキサントは不眠症に対する標準的薬剤でありますが、ホルモン療法中のがん患者での効果を評価した前向き試験はありません。本研究により、不眠症に苦しんでおられる乳癌患者さんを救うことができる新たなデータを創出できると考えております。