WJOG14620MTR
1 臨床研究課題名
「ニボルマブ (ONO-4538) 拡大治験 原発不明癌に対する多施設共同非盲検非対照試験」における附随研究
2 対象
発不明癌と診断され、WJOG14620M試験に参加いただいた患者様のうち、WJOG14620M試験において将来の探索的バイオマーカー検査のためのがん組織・血液検体の採取・保管に同意いただいた方を対象とします。
3 目的
「ニボルマブ (ONO-4538) 拡大治験 原発不明癌に対する多施設共同非盲検非対照試験」に参加された患者様を対象に、がん組織・血液中の遺伝子やたんぱく質の違いから、治療効果や副作用を予測し、よりよい治療法を探索することを目的としています。
研究の背景:近年、肺がんなどいくつかのがん治療において免疫治療が目覚ましい進歩を遂げました。がん細胞には白血球など免疫からの攻撃を免れる防御能力が備わっております。近年開発が進んでいる免疫治療(免疫チェックポイント阻害剤)はこの防御機能を阻害することでがん細胞の増殖を抑えることが出来る治療として期待されています。いくつかのがんでは、どのような特徴があれば免疫治療の有効性が期待できるかについての研究が行われており、少しずつですががん組織中や血液中の遺伝子やたんぱく質の発現などの関与が明らかになってきています。しかしながら、原発不明がんの患者様においてもそのような特徴があるのかということはまだよくわかっていません。この研究を通して、がん組織や血液中の遺伝子やたんぱく質を調べ、WJOG14620M試験およびその後のフォローアップ観察研究(実施予定)で得られたニボルマブの治療効果の情報との関連を検討することにより、原発不明癌の患者様によりよい治療法を提供することができるようになるのではないかと考えています。
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4 方法
測定:近畿大学医学部内科学腫瘍内科部門、近畿大学医学部ゲノム生物学教室、近畿大学医学部病理学教室、岡山大学学術研究院医歯薬学域、千葉県がんセンター研究所で測定、解析を行います。また、株式会社ファルコバイオシステムズで解析項目の測定を行います。
方法:過去に採取されたがん組織検体、血液検体からDNA・RNAを抽出し、次世代シーケンサーなどを用いて遺伝子解析を行います。また蛋白発現をみるためがん組織の免疫組織染色などを行います。
解析検体: ニボルマブ治療の効果に関連する可能性のある遺伝子やタンパク質を解析しますが、これらの遺伝子変異やタンパク質は、がん発生や抗がん剤耐性に関わるものであり、患者様やそのご家族の遺伝に関係するものではありません。 直接ご同意をいただくのが難しい患者様は、この掲示をご覧いただき、「ご自身のがん組織に関するデータの利用を希望しない」とのお申し出がない場合にはご同意いただいたものとして、当院で過去に採取され保管されています検体の使用を検討させていただきたいと存じます。もし、データの利用をご希望されない場合には、下記連絡先までご連絡くださいますようお願い申し上げます。
5 実施期間
予定登録期間:本体試験終了1年後まで
6 個人情報保護に関する配慮
個人情報の取り扱いにつきましては、本研究に関係するすべての研究者は、個人情報保護法に基づいて、研究対象者の個人情報を厳重に管理します。個人情報に関しては、本研究のみに使用します。腫瘍内科に個人識別情報管理者を置き、対象患者様に対して独自のIDをつけ、個人情報は全て匿名化されますので、いかなる個人情報も院外に出ることはありません。ご自身の試料や診療情報が利用されているかも知れないと思われる個々の研究について詳細を知りたい時は、いつでも情報を提供致します。患者さまの個人情報の管理は十分慎重に行い、漏洩することがないように致します。
7 問い合わせ
その他本研究に関してお聞きになりたいことがありましたら、遠慮なくいつでも担当医または下記のお問い合わせ先まで申し出てください。患者様とその家族(または代理人)からのご希望があれば、その方の臨床データや検体は研究に利用しないようにいたします。そのご要望をいただいたとしても、不利益となることはありません。
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TEL 06-6633-7400(代)
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